今月の 3D World #84に は「Open Season」の特集記事があります。
近所に住む4歳の男の子がうちによく遊びに来ますが、雑誌に載っている Open Season の記事を見つけて喜んで見ていました。もちろん絵を見ただけで読んでいたわけではありませんが。帰り際に、大きな熊さんの絵があるページが欲しいとせがむので、裏面は宣伝だけのページがあったので、そのページを切り取って男の子にあげてしまいました。
Open Season は Cinema 4D とBodyPaint 3D で作られた、と前回書きましたが、この記事を読んでみると Cinema 4D はおろか BodyPaint 3D の言葉一つも出てきません。ただ Maya と Houdini だけでした。しかし Body Paint 3D が使われたことは間違いないのに何故だろうということになります。確かに水の流れの描写などはMayaとHoudiniが使われたようですが(Cinema 4D には fluid simulation はない)、ほとんどのシーンは Body Paint 3D で作られたとされています。
この疑問は、実は CG Talk でも少し話題になっていました。記事の中では Cinema 4D の事が書かれていなかったのは、もちろんライター側の理由もあるかもしれないが、結局製作会社の誰をインタビューしたかによるだろうということ、そしてハリウッドの3D界では映画をMayaで作るという妙に強い風潮があることが理由なようです。
勿論いい映画を作るのに3Dソフトの差というより技術の差の方が重要でしょう。しかしMAXONがもっと映画産業に入り込むなら宣伝の方もしっかりやって、このような記事の書き方をされないようにした方がいいと思いました。そしてこれまでのゲーム産業は 3DsMax、映画は Maya という固定観念に切り込み、新しいパイプラインを作り上げていこう、というやる気がもっとあったらいいのにと (もとより私はゲームやアニメ映画など、3Dとは無縁の単なる3DCGホビイストではありますが) なんとなくそんなふうに感じます。